あたしの俺様執事様。



あたしは泣きながら、
震える声をふりしぼって
言った。

お願い…だれか…



"ドカッ"



「んはぁっ!!」



え…なにが起こったの?
あたしは強くつぶっていた
目をゆっくりと開く。



そこには…

汗をびっしょりとかいて息をきらしている海斗がいた。



「てめぇら。俺のお嬢様になにしてくれてんだ。」



三人組と執事たちに向かって

いつもとはちがう、
ものすごく低い声で言った。



「いやその…」


「今すぐ消えろ、雑魚ども。」


海斗…怖いよ…。


「すっすみませんでした!!」


「ちっ。覚えてなさいよ、花岡すずか。」


六人とも倉庫から
走ってさっていった。



あたし…助かったんだね。
"海斗"のおかげで。


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