あたしの俺様執事様。
ほぼ全員の女子が
一斉に立ち上がると
後ろへ走っていく。
もしかして…
「「「海斗様ー踊って下さい!!」」」
やっぱり。
みんな海斗といたいんだ…
やだよ…
みんな近づかないでよっ!!
あたしは自然と
足がうごきだす。
ゆっくりと一歩一歩、
海斗のもとえ。
女子の大群を
必死にかきわけ、
あたしは海斗の前に立つ。
けれど緊張して
なんにも言えない…。
「どうしましたか?お嬢様」
「えっ…あの…。」
海斗は優しい目であたしを
見る。それはまるで
"がんばれ"といってる
ように感じた。
「海斗…あたしと踊ってほしいの…」
ズキッ...
周りの女の子たちの視線は
かなり痛いけれど…
今はもう気にしない。