あたしの俺様執事様。
目の前には青い海。
人は夏だからいっぱい。
その中にまぎれながら
あたしと海斗は
浜辺に腰をかけて
しゃべっていた。
海には入らないで
波打際で足をつけながら。
いろいろな話しをした。
「俺、小さい時からなんか悩みあるときこの海ながめにくるんだよな。」
だって。
…また海斗の秘密知れたね♪
他にも望と亮太のこととか…
「ずっとお前の事守る。」
なんてくさーいセリフ、
言ってくれたり、
ほんとに幸せって感じる。
この幸せがずっと
続いたらいいのに…。
「海斗ーっ!!」
あたしたちの会話の
間を引き裂くような声。
聞いたことがあった。
聞きたくなかった…
思い出したくもなかったのに、
「篠原様…。」
篠原かんな。謎の女。
「海斗ぉ、なにそんな辛気臭い顔して。そんなにあたしが嫌だったかしら?」
あたしはなにも言えない。
まあ当たり前なんだけど…
話しかけられてるのに
なにも反応しない海斗。
嫌って言って?
今すぐ追い払ってよ…。