あたしの俺様執事様。





すると海斗の腕をつかむ
力が強くなった。



「言い訳に聞こえるかもしんねーけど…。あれは篠原のほうからやってきたんだよ。
信じてくれ…」



「今は…信じ…られるわけないじゃん…」









信じたいけど信じられない。
悲しい顔をする海斗。

ごめんね…海斗。
辛い、つらい、ツライ…

あたしの目からは
涙があふれだした。

泣きたくなんかないよ。
今まで平気なフリしてきた
のが無駄になってしまう。


「…ひゃっ。」




海斗はあたしの腕を
ひっぱり自分のほうへと
引き寄せ、抱きしめた。

< 78 / 180 >

この作品をシェア

pagetop