あたしの俺様執事様。




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あれ…ここはどこだ?
あたしはなにしてるの?

薄暗い中。
あたしと海斗が立っている。

「海斗…?」

あたしが呼びかけると
走りさってゆく海斗。

「待って!!」

追いかけても追いかけても
追いつかない。

海斗は離れていくばっかで…

暗闇の中へ消えてしまい
そうになる。

やだ、海斗いかないで…
離れないで…

あたしのまえから
いなくならないでよっ!!



「海斗ーっ!!!!!」


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「っ!!」


―――――夢。


あたしは勢いおく起き上がった。
ハァハァと息がきれていて
ほんとに走ったかのようだった

涙で枕が濡れている。
こんなとき、海斗がいれば
この涙を優しく拭って
くれるのにな…。

優しく抱きしめてくれるのにな

今はいないんだ。





今すぐ会いたい…
会いたいよ海斗。


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