あたしの俺様執事様。






星の輝く夜空の中

暗い観覧車のゴンドラの中で

海斗は顔をほんのり
リンゴ色に染めながら

そう言った。






海斗は、優しく言ったけれど
その言葉はあたしの心に
ぐっとくるぐらいに
強いもので

あたしの心と体を一気に
支配していった。


あたしは精一杯の笑顔で
答える。



「もちろんです。あたしでよければ…。」



こんな一言の返事だけれど
きっと伝わったよね?
だって海斗はあたしの心を
読めるエスパーだもん。






それから
5秒後、観覧車のてっぺん。

いつもとは違う雰囲気で
いつもとは違う気持ちで

海斗とあたしは優しい
優しいキスをした。




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