La ragazza che si liber di memoriaー鎖のカケラー
その後、点滴が終わると廊下であの人を待っていた。
しばらくすると、あの人がやってきた。
「……桐谷さん。……お医者さんと話したんだけど、……君は……」
私は紙とペンを出し、言葉を書いた。
『……わかってる。……私、記憶喪失なんでしょ?』
「……うん…。それで……しばらく君の面倒を僕がみることになったんだ…」
『……うん……。……そうなるだろうって思ってた……だって……』
そこまでいうと、私は紙に言葉を書くのをやめた。
……黙ってたら何も伝わらないよね…。
『……だって……私の両親はいないんでしょ?』
「………!!!!」
すると彼は目を見開いた。
「……もしかして…ご両親のことは覚えてるの?」