奏〜大好きなキミへ〜



部活。

これからティンパニーの事を

色々と教えてもらう。


マレット(バチ)をクロスさせて打つ

"クロスビート"

という技は、
なんとなく知っていたけど…


この時奏法を初めて知った。



さすがに2人っきりにはなれなかったけど

今までで一番多く話すことができた。



今日は3年と2年だけの合奏。

1年は隣で見学。


「チューニングってできる?」


「できるっちゃできます…」

「ほんとう?!じゃこっちの2つのチューニングしてもらえる?」

「はい…」

チューニングなんて何ヵ月ぶりだろ…

ちょー不安…



先輩と背中合わせでチューニング。

時々肩がぶつかる。

出来上がったものの…

非常に…音が気持ち悪い…


そんなティンパニーの音を聞いた先輩は…

一瞬顔が引きつった。



合奏の途中。

「叩いてたらズレちゃったね」

と言って再びチューニングし始める先輩。


悪いなら悪いと言って欲しかった…

先輩の優しさ…今は痛いだけです…





部活が終わって放課後。

ティンパニーの練習をするために譜読み。


レベルが違う…

しかも変拍子。


意味が分からない曲だけどやりごたえがありそう!

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