奏〜大好きなキミへ〜
夜。
久しぶりに机に向かう。
手紙を書くために。
やっぱりフラれるのが怖いあたし。
手紙にたくす事にした。
書き出しがなかなか出てこない。
何回も何回も書き直す。
書くこと1時間。
「できたっ!」
必死の思いで書いた手紙。
できるだけのありのままの想いを。
飾らない言葉で。
神様…
あたしは今までろくな恋愛をしたことがありません。
付き合っても両想いにはなれなくて。
付き合った人にはいつも好きな人がいたんです。
どうか…
どうかこの恋だけは叶えてください。
眠りにつく。
『先輩の事が好きです!』
『ごめんね。俺、好きな人がいる。』
夢の中でフラれた。
予知夢じゃないかと思った。
だから次の日に渡せなかった。