奏〜大好きなキミへ〜
校門の前に立つ。
さぁここから始まりだ!
まだ30分前なのに沢山の生徒が集
まってガヤガヤ楽しそうに話してる。
クラス分けの紙はまだはりだされ
ていないみたい…
「そーらーっ」
「さくらー!!」
ムギュッ
中学のときに一緒に吹奏楽をやっ
ていた友達。
「同じクラスだといーねー!」
「そだねー!」
その時玄関の扉がひらいた。
もうそこは戦場みたいで。
生徒たちのバーゲンのような死闘
が繰り広げられてる。
人をかき分けてやっと辿り着いた。
『秋津奏楽』
…『3組』
『石崎桜』
…『7組』
どうしよう…
ウチのクラスに同中の女子1人もい
ないよ…
1人とか1番苦手なのに…
桜と別れて自分のクラスへ
トボトボ歩く。
最悪…
なんでよりによって1人?
はぁ〜…
ため息をこぼす。