奏〜大好きなキミへ〜

付き合っているとドンドン時間が過ぎていく。

記念日が来るたびまだ3ヶ月か…

4ヶ月か…て思った。

あっという間に過ぎていくね。


もうあと少しでクリスマス。


その前にやってくるのは…あたしの誕生日。


楽しみにしていた誕生日なのに…

すごく頭痛い…


朝練が今日はたまたま先生の出張の関係で無くなった。


少しでも一緒にいたいあたしは光の所へ行く。

「おはよ」

「おはよー」


部屋に行く。

「その布団めくってごらん。」

そこにはかわいいうさぎのぬいぐるみ。

「ありがとー!!大切にするね。」

光はあたしの手からうさぎを取って

ぬいぐるみの口にキスをした。

「これで寂しくないね」

光がいてくれる気がする。



放課後。

近くでバンドがあったから一緒に見に行った。

…でも

ギターとドラムの音が頭にガンガン響く。

もう…限界だけど光楽しそうだし言えないよぉ…

涙が出る。


異変に気付いた光はすぐに家まで連れて行ってくれた。

「ごめんね。あたしのせいで…

バンド見たかったでしょ…?」

「ううん。辛いのに気付いてあげられなくてごめんね。」

そう言って優しく抱きしめてキスをしてくれた。


初めて恋人と過ごした誕生日は…

苦い思い出になった。
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