暴れる羽



時刻はすでに6時を指そうとしていた。



今日じゃないのか?


それとも上総の勘違いか。




どちらかといえば、勘違いであってほしい。




ふと今日の放課後の美羽の姿が目に浮かんだ。


初めて、自分からここに来たいといってくれたのに。


俺はそんなささいな願いさえ叶えてやれない。


今日、襲われるかもしれないってときに、美羽を連れてきたくなかったし、




自分にはもしものときに、美羽を守れる自身が無い。


そんな無責任なことはできないのだ。


< 120 / 230 >

この作品をシェア

pagetop