茜雲
貴方は














ここはどこ…?

白い壁に囲まれた小さな部屋。
青いパイプ椅子に座っているあたし。
そして目の前には……



白いフカフカとしたベッドに眠る、一人の少年。
酸素マスクを付けた、あたしと同じくらいの歳かな?
かっこいいなー…
睫毛ながいなー…
あたしも長いとか可愛いとかよく言われるけどこの人には負けるな。


ベッドの頭には名前が書いてある。
「如月 南南沙」
きさらぎ…みなみみなみさ?

だめだ。読めん。

ベッドの横には机。花びらが四枚のピンクの花。可愛らしい小さな花。

しばらくしてようやく分かった。ここは病院だ。


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