alternativeⅡ
翌日。

フォートブラッグ基地司令により、アレクセイに任務が通達された。

落着した宇宙鉱石を輸送艦に積み込み、兵器工廠のある国連軍モスクワ管区まで輸送する。

完全抗体保有者であり、10式近接戦闘用軍刀を持っているアレクセイは、護衛の為に輸送艦への同乗を命ぜられたのだ。

AOK殲滅の切り札となる宇宙鉱石をモスクワ管区まで無事送り届ける。

それがアレクセイの使命。

「それじゃあ、大尉とはここでお別れなんですかっ?」

マーガレットが今にも泣き出しそうな顔でアレクセイを見上げる。

「…任務が終わればすぐに帰ってくる。マーガレット軍曹はデルタフォースの入隊選抜試験に向けて、鍛錬を怠らないようにな」

世界中に戦争の火種が飛び散っているこの時代。

これが今生の別れにもなりかねない。

それでもアレクセイは、マーガレットに微笑みを浮かべて激励の言葉を送った。

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