クローバー


いつの間にか、あたしは学校の校門に立っていた。


校舎からは、生徒達の騒ぐ声が聞こえる。


あたしの、足はいつの間にか玄関へと向かっていた。


チャリ置き場と横を通って、玄関へ着いた。


左から、3番目の靴箱から中靴をとり、ローファーを脱ぎ捨てて走り出す。


そして、2階のフロアに向けて走り出す。


階段を駆け上り、たくさんの生徒達の間を通りぬける。



せして、止まったところ。



2-1の前。


窓側の一番後ろの四席に3人の子が懐かしい顔で笑っている。


誰だっけか、あぁ今日来てくれた子だ。


でも、あと一人足りない。


あたしは、クラスの中を見渡す。


そしたら、皆が笑ってあたしの後ろを指差す。


あたしはバッと振り返る。


そしたら、男の子が立っていて、笑ってこういうの


「さくら、俺おぼえてる?」





ギ-ン、ギーン//


あたしは、蝉の声で目が覚めた。



「さくら、楽しい夢でもみたの?」


おかあさんが、花瓶のはなをいじりながら言う。


「うん。楽しい夢」


あたしが、わらうとおかあさんが



「そう」

と、笑った。



違う、なんか心に穴が開いたみたいに寂しかった。


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