恋するサンタクロース
「んだと……?」

不機嫌なのを隠さず男は睨みつけるが青年は人好きのする笑みを浮かべたまま。

「いやな、その子俺のバイトしとるケーキ屋でケーキ予約してんねん。 で、包装できたさかいに呼びにきたんやけど、あんさんが放してくれんとケーキ渡せんのや」

親指で近くのケーキ屋を指して説明する青年。

しかし、少女にはケーキを予約した覚えなどない。
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