LOVE xxx
キモチ
15歳の高校1年。可愛さも勉強も至って普通で恋愛経験0ゼロのあたし梨音。
告白は何回かあるけど、付き合い方がわからなくて断ってしまった。その中の一人にはあたしが好きだった彼もいたけど、どうしていいかわからなくて断った。あたしはそのとき後悔はしたけどしょうがないと自分に言い聞かせた。
「ばいばーい」
学校が終わって帰ろうとみんなと別れて、いつもの道を通る。
すると...
「不審者に連れ去られるなよ!」
と後ろから声がした。その声はとても気を配ってくれるような優しくて暖かい声。後ろを振り返ると見た目はチャラチャラしているけど性格はすごくいい祐哉がいた。彼を見たとたん、あたしはぽわ~んと胸があたたかくなった。
「あっ..大丈夫だよ!きっと!」
なんて返していいかわからなかったけど適当に返しておいた。
「ふふっ。ほんとか?あっ忙しいからまたな!」
裕也は走って帰っていった。なんだろうこの気持ち。ポーとしてる自分の胸に手をあてた。それを裕也に見られた気がしたけど気にしなかった。
―あたしの恋はすべてここから始まった。