私が君を好きな理由。



小島君は廊下側の一番後ろで、廊下を通る先生に伝言をよく頼まれている





私に話し掛けたのも、頼まれた事を伝えるためだとわかっているのだけれども、やっぱり速まる鼓動は抑えられないわけで



口はゆるみっぱなしだった










「紗弥加キモい」


昼休み、私の席で一緒にお弁当を食べていた優ちゃんに突っ込まれた




「ずーっと笑いっぱなしでキショく悪い」

優ちゃんは少しひきぎみに私に言ってきた




「そりゃあキショく悪くもなりますよ。なんたって小島君と喋ったんだからねぇ」


「喋ったっていってもちょっとだけじゃんか」


「いいの!」

ちょっとでもいいから、あいさつ以外の会話をできた事がなにより嬉しい
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