sora
12月
一章 12月 雪の降る窓[羽流]

空が好きだ。

青い空も、曇りの空も、雪のときの空も。

・・・・・・・空が好き。

私は、有沢羽流。ごくごく普通の学生。

だと自分では思ってる。

一人が好き。でも、誰かといたいときも勿論あるし、

やっぱり一人で学校生活を送るのは、ものすごくむなしい気がする。

でも、そうそうめぐり合えない。心からの新友なんて。

それを、改めて思ったのは、2年の夏だった。

今、雪を見ながらふと思い出す。

そーいえば、そんなこともあった。

私、有沢羽流は、2年。A型の3人兄弟の長女。弟2人。

部活はソフトテニス。委員会は生徒会。(副議長)

好きなことは、空を見ること、雑談。

嫌いなことは、めんどくさいこと=もめあいとか?

雪がると、より寒さを感じるけど、同じ学年の男子が今日2回も言ってた。

「俺さ、雪見るとテンション上がるんよなー☆」

だいぶ、つもってきた。

やっぱり今は12月。

もうすぐ今年が終わる。

そんなことも考えながら、雪を見る。雪の降る、空を見る。

今は、掃除の時間。

けして、サボってるわけやない。

自分の掃除場所はきちんと掃除した。

それでも、時間が余ったとゆーわけで。

ちょっと、はやくはじめすぎたかな・・・・・・・・。

新館と旧館をつなぐ渡り廊下の窓。

そこの窓を開けて、外を見る。

雪が窓から校舎の中に入ってくる。

寒い。冷たい。はずだけど、雪をみると、暖かくなる。

寒がってる人をみて、不思議に思う。

なぜだか内は、寒くない。

自分でも、不思議なんだけど。

そうしていると、声をかけられた。

そのこは、桜木小春。まさに名前からして春生まれの、おとなしい子。

仲のいい、友だち。

「羽流、何しとるん?寒くない?」

「それがさ、なんかこーして雪見とると、全然寒くないんよねー(笑」

「まじで?」

「うん。」

「12月だよ?」

「だよね(笑」

やっぱり、好きだ。

空が好き。
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