《完》オフィスに鍵をかけて 〜キケンな部下と秘密の恋〜
瑞樹クンはそんなあたしを
一瞬だけチラッと見て。




やや間をあけた後で、少し
声のトーンを落として続けた。




「……宇佐美課長、
早退したんで。

押印は明日でいいですよね」




「………あ、うん。
そうだね……」




普通の声を装ったつもり
だったけど、やっぱり
かすかに声が震えた。




瑞樹クンはそれっきり特に
何も言わず、またデスク
ワークに取りかかる。



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