嬢王と夜王の偽装恋愛
「ご指名ありがとうございます。華恋です」
「君が華恋ちゃんか。」
「雑誌見てきてくれたんですか?」
「君ってマクラ嬢なの?」
今はそんなことない。
言ったのは美姫さん?
菜穂か美鈴か。
急にヘルプについてきた
菜穂。
「華恋さんってこんな顔して
マクラやばいらしいですよ~」
「へぇ~」
「菜穂さん。お客様の前ですよ?」
「はぁ?」
「あたしがマクラしてようが、してなかようが
キャストの揉めあいなんてみっともないですよ」
「いい子ぶってんなよ」
「すいません、新しいお客様なのに
みっともないとこ見せてしまって・・・・」
「はずして」
菜穂がふっと笑った。
「性悪女。」
菜穂のことをビシっと指した。
「ちっ」
菜穂はツンケンと席を立った。
「申し訳ございません・・・。」
「さすが、美姫にもひかない新人キャバ嬢だね」
「もったいないお言葉です・・」
「一番高い酒いれて」
「え?」
「気にった」
そして橘様は、
最後まで高いお酒ばかり
入れてくれた。