Voice
17.ピアノ伴奏は、悲惨?!それでも…??
♪17♪
「素晴らしい!
さすが美紀ちゃんだ!」
社長は、
私の肩を揉んで、そう言った。
私は、ため息をついて、
首を横に振り、
社長の手を払い除けた。
「…はぁ。
全然駄目。
これじゃあ、
とても人に
聞かせられる演奏じゃない。
あぁ…ひどい…。」
最近、
ピアノの練習、
全然してなかったからなぁ…。
想像していたより、
遥かに悲惨だ。。。
…こんなことなら、
もっと練習しとけばよかったよぉ。。。
「…確かに。
指が回ってないな。
でも…少し練習したら、
どうにか、なるんじゃね?」
「うわっ!
きゃっ!」
私は、耳元での、
突然の声に、飛び上がった。
いきなり、梓が隣りにいて、
(しかも、耳元)喋った!
いつの間に、
この人は、
こんな近くに来ていたんだ??
ホント、近いったら、
ありゃしない。