Voice
振り向くと、
そこには、黒い仮面をつけて、
綺麗なドレスを着た女性がいた。
「…あの。
ごめん…なさい!
巻き込んでしまったみたいで…。」
この鈴みたいな声。
どうやら、さっきぶつかった
あのフードを被った人らしい。
…そうだった。
社長の前に、
この子が原因だったわ。
私は、ギロッと睨んだ。
「ほ、本当にごめんなさい。
まさか、
こんなことになるなんて、
思わなかったから!
巻き込んでしまって
悪かったって思ってるの。
私は…ベル。
あなたの名前は?」
表情は見えないものの、
必死な様子で、謝ってきた。