Voice
ウルサイなぁー。
この社長。
ってか、社長なのに
なんで、こんなとこに来てる訳!?
そんなに暇なの?
「…はい。」
ベルは、悲しそうな声で、そう言った。
私は、ため息をついて、外に目を移した。
信号で、停車していたから、
目の前を、丁度、女子高生が通った。
二人で、楽しそうに話している。
…そうだよね。
こんな仕事してたら、忙しくて友達とかと、
二人で並んで話せないかも。
私は、ちらっとベルを見た。
顔は、見えないけど、
声がこんなに可愛いんだし、
きっと、顔も可愛いんだろうな。
本当だったら、
友達なんか、いっぱい出来てたりして…。
そんでもって、楽しい話とか、
いっぱい出来ちゃうんだろなぁ。。。
そんな事を考えているうちに、
私達の車は、スタジオに着いてしまった。