Voice
あまりに、
その声が大きかったから、
体育の先生から、
「お前ら!
授業中だぞ!
話しながら、
ちんたら走るな!」
って、怒られてしまった。
私は、ため息をついた。
あぁ。
駄目だ。
梓に、逆らえない。
ここで、
遠夜とドラマやるなんて言ったら、
何を言い出すか。
今だって、
こんなに肩身が狭いのに、もっと酷くなる。
周りを見ると、視線が冷たい。
明らか、
梓や遠夜のファンに睨まれてるもん。
これで、
梓が屋上での出来事を話したら…。
…ぞーっとする。