Voice
「おい、
何、キョロキョロしてんだよ。」
突然、
知ってる声が
後ろから聞こえてきた。
驚いて振り向くと、
そこには、
偉そうに
私を見下ろしている
梓がいた。
「ねぇ、
アズサ君がいるよ…。」
「わぁ!!
生、初めて見た。
カッコイイ…。」
「髪黒く染めたんだ~。
前も良かったけど、
黒も似合う!!」
近くにいた女の人達が、
ヒソヒソと言っていた。
(聞こえてますけど…。)
やっぱり梓って、
有名人だったんだな。
…今更だけど。