Voice
「…梓?!」
驚いて跳び起きようとしたけど、
突然起き上がったせいで、
目の前がまた真っ白に… 。
「馬鹿!
熱ある奴が、
急に起き上がろうとするな!!」
上手く支えられて、
倒れずに済んだらしい。
なんなんだ?
この状況は?
って、言うか…。
「ここ…保健室?」
あれ?
何で私、
こんな所にいるんだろう?
体操着…着てる。
そーか。
体育の授業で、
途中、気持ち悪くなって…。
あれ?
それで?
どうしたんだっけ?
「…高熱で倒れたんだよ。」
「え?」
倒れた?
私が?
さも呆れたと言う顔で、
ため息をつかれた。
「…ったく、
全然覚えてないんだな。」
「美紀!!」
急にドアが開いて、
勢いよく、優が飛び込んできた。