Voice
『私、この仕事辞めたいと思ってるの。』
運命…かぁ。
「…かもね!」
「あぁ。」
私達は、顔を見合わせて笑った。
…うーんと、伸びをして、
気合いを取り直して言った。
「さーてと!!
とりあえず仕事だ仕事!
今日はどうするの?
私、なんも知らないんだ。」
そうなのだ。
昨日、うちで社長が、両親を説得した後、
帰り際に…
「明日、学校に迎えを出すから、
遠夜達と、それに乗って、事務所まで来て下さい。」
と、言われたきりだった。
すると、遠夜は、笑顔で言った。
「多分、今日からマネージャーが、つくはずだから、
予定はその時、わかると思うよ。」
そっかぁ~。
”マネージャー”っていうのがあるのか!
なんだかすごいなぁ…。
私、そんな世界に入るんだぁ…。
「すごいなぁ…。」
私の知らない世界。
思いもしなかった世界。
一体、どんな事が待ち受けているのだろう。