ふたりだけの特別な絆
「変な男に捕まったりするんじゃないか…って、心配にすらなるよ…。だから……」
如月さんは握っていた手をゆっくりと離して、私の頭の上に優しくのせた。
「……守ってやりたくなる、陽菜のこと。」
ドキッ…
ちょ、ちょっと待って!
今…また心臓が思いっきり跳ねた…。
思わず、自分の胸元に手をあてる。
ドクンドクン…と大きな音で鳴り続ける鼓動に戸惑ってしまった。
「どうした?胸、痛いのか?」
「えっ!違います…。痛く…ないので気にしないで下さい…。」
少し心配そうな表情で胸元を見つめる如月さんに慌てて首を振った。