ふたりだけの特別な絆

「目…逸らすなよ。まだレッスンの途中だろ?」


如月さんの囁く声に、体がピクリと反応する。


「こ、これって…レッスンなんですか?」


ポツリ…と不満を漏らしたものの…


「そうだよ…。」


如月さんからは、あっさりと肯定の言葉が返ってきた。


「お互いの目をちゃんと見ることで、距離が縮まると思うんだよな…。視線を逸らしてばかりじゃ、ずっとよそよそしいままだろ?」


「そ、それは…そうかもしれないですけど…」


「距離が縮まれば、陽菜も俺に慣れてくれるだろうし、そうすれば、自ずと免疫もアップするじゃん…。」


なんとも強引な気がするなぁ、如月さんの理論…。


相手の目を見るだけで、距離が縮まったりする…?


ドキドキしちゃって、逆に気まずくなったりしそうだけどな…。



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