ふたりだけの特別な絆
「キス、どうする?」
「しまっ…しません!!」
「でも、疲れてるんだろ?だったら……」
「大丈夫ですっ!!だんだん元気になってきましたから!」
その場でピョンッと飛んで元気っぷりをアピールすると、悠哉さんは微笑ましそうな表情を浮かべた。
「分かったよ。キスは…やめておく。」
よ、良かった…。
ホッと胸を撫で下ろしていると、耳元に顔を近付けてきた。
「でも、もしも…陽菜を本気で好きになったら、その時は遠慮なく唇…奪わせてもらうからな?」
「えっ…」
今の言葉は…何?
安心しちゃダメってこと??
悠哉さんは、目を見開いてビクッと体を震わせる私を見つめながら、繋いでいる手を引いて、再び歩き始めた。