ふたりだけの特別な絆
明衣が言うように、最初に会った時と比べたら、悠哉さんに対する気持ち…変わってる。
だって、初対面の日は…“この人と同居なんて絶対に嫌”って思ってたもん…。
今は……“絶対に嫌”とは思ってないし、むしろ…居てもらった方が寂しくなくていいかな…なんて思ったりするんだ…。
……あれ?
またドクンッて心臓が跳ねた。
ど、どうして…?
気持ちが少し変わった…って言っても、悠哉さんは…ただの同居人…だよ?
それなのに…ドキドキするなんて…
まるで、私が考えてることを心が“違う”って否定してるみたい…。
こんな感覚、今まで経験したことないから…よく分からないよ…。
戸惑いながら歩いているうちに、気付けば図書室の前までやって来ていた。
とりあえず、本を読んで気持ちを落ち着けつつ、時間を潰そう…。
そう思いながら図書室に入ろうとした時…
「紗倉さんっ!!」