ふたりだけの特別な絆
非常事態な夜
うーん…。
帰って来ないなぁ…悠哉さん。
リビングでテレビを見ていた私は、掛け時計に視線を向けた。
22時50分かぁ…。
時間を確認し終えると、苦笑いと共に、ため息が零れた。
なんだか私…
さっきから、こうして時計を見てばっかり…。
テレビの内容も、あんまり頭に入って来ないや…。
もう…
悠哉さんに直ぐに文句を言えるように、学校が終わったら即行で帰って来て…
制服を着替えた後は、ずっとリビングに居るのに……
肝心の悠哉さんが、全然帰って来ないじゃん…。