ふたりだけの特別な絆

それから30分が過ぎた。


眠くなってきた私が、ソファーでウトウトし始めた時…




“ガチャッ”


突然、玄関から聞こえてきた音に、ハッとして眠気が一気に覚めた。


悠哉さんだ…。
か、帰って来たんだ…。


そう思った途端、安心感が体を駆け巡る。


慌てて立ち上がった私は、リビングの入り口のドアを開けようと手を伸ばした。


あ…
そうだ…。


土曜日のこと…ちゃんと怒らなくちゃ…。


悠哉さんのこと心配してたから、忘れかけてた…。


危ない、危ない…。
何のためにここで待ってたのよ…。


ふぅ…と一息ついてから、リビングのドアをゆっくりと開けた。




「悠哉さん!言っておきたいことが………えっ?」


玄関の方を見た瞬間、私は言葉を途中で止めてしまった。



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