ふたりだけの特別な絆

「それは、こっちのセリフだよ…。陽菜、ずっと俺の傍で看病してくれて、ありがとな。」


フワッと表情を緩めて笑顔を見せる悠哉さん。


頭を撫でられた私は、ドッキン…と心臓が煩いぐらいに大きな音をたてて跳ねあがった。


「かっ、看病といっても、大したこと…何もしてないですけど…。」


「そんなことねぇよ。俺の体調、優しく気遣ってくれたじゃん。それに……」


そこまで言ったところで、悠哉さんは頭を撫でていた手を離して、今度は私の手を握った。


「こんな風に、手も…ずっと離さないでいてくれただろ?おかげで、ぐっすりと眠れた…。」


「ほ、本当ですか?」


「ああ、本当だよ。」


穏やかな眼差しが私に注がれる。


私の心臓が、また勢いよく跳ね上がるのを感じた。



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