ふたりだけの特別な絆
「あの…、学校へ行く準備をする前に、何か飲み物だけ持って来ます。悠哉さん、喉渇いてる…って言ってたから…。」
「ありがと、陽菜。」
「い、いえ…。それじゃあ、ちょっとキッチン行って来ますね…。」
悠哉さんが笑顔で見つめる中、私は部屋を飛び出した。
キッチンにやって来ると、冷蔵庫の前でピタリと足を止める。
静かな空間の中で、ゆっくりと胸に手をあてた。
す、すごい音。
心臓…壊れそう…。
ドクンドクン…と勢いよく鳴り続けている鼓動に戸惑ってしまった。
どうして、こんなにドキドキしちゃうんだろう…。
なんだか…
悠哉さんと出会った頃よりも症状が酷くなってるような気がするんだよね…。