ふたりだけの特別な絆
「ただいま。勉強、どこか分からないところがあるのか?」
「えっ…」
悠哉さんの言葉を聞いた私はテーブルへと視線を移した。
あ、そっか…。
そういえば、私…夕食の前に課題を済ませておこうと思って、自分の部屋で勉強してたけど…
なんだか集中出来なくて…場所をリビングに変えたんだっけ…。
でも、勉強から脱線してボンヤリと考え事してたから、あまり意味なかったなぁ…。
殆ど進んでいない、開きっぱなしのテキストやノートを見ながら、苦笑してしまった。
「なんなら、俺が勉強…教えようか?大学の時に、家庭教師のバイトしてたから、多少は協力出来ると思うけど…。」
「そ、そうなんですか!?」
家庭教師…してたなんて、意外…。
思わず驚いてしまった。