ふたりだけの特別な絆

「ありがと。今の陽菜の言葉、嬉しかった…。」


とびきりの笑顔を見せる悠哉さんに、ビリッと電流が走ったかのように体が震えた。


ひゃあああ。
何よ…今の笑顔。


よく分からないけど、とっ…ときめいちゃった…。


私は悠哉さんから素早く視線を逸らして俯いた。


ストレートにお礼も言われちゃったし、ますます照れくさくなってきたよぉ…。

きっと顔は…真っ赤だろうな…。


空いている方の手を頬にペタッとあてた。


この熱を抑えるためにも、一旦…悠哉さんの傍を離れなくちゃ。


「あ、あの…えっと、私…テキストやノート…部屋に置きに行ってきますね…。」


俯いたまま、ぎこちなく言葉を発した私。


ソファーから立ち上がろうとしたけれど…



「そんなの、今じゃなくてもいいだろ?」


その言葉と共に、私の体はソファーにゆっくりと倒されてしまった。



< 202 / 467 >

この作品をシェア

pagetop