ふたりだけの特別な絆

視界に映るのは、天井と私を見つめている悠哉さん。


真っ直ぐな視線が私の鼓動を速くさせていく。


「でも…そろそろ夕食ですし、ここに置きっぱなしだと邪魔になりますから…。」


「食事はキッチンでしてるんだから邪魔にはならないだろ?夕食を食べ終わって、部屋に戻る時に一緒に持って行けばいいじゃん。」


うっ…
確かに。


サラリと返ってきた言葉に、私は何も言えなくなった。


キュッと口を閉じて、なるべく悠哉さんを見ないように意識しながら視線を泳がせる。


体を起こそうとしたものの、跨っている悠哉さんに手を押さえられてソファーへと沈められてしまった。


「いつもながら可愛い反応だな。」


「あ、あの…離して下さい!」


なんとか逃れようと身を捩る私に、悠哉さんはグッと顔を近付けてきた。


「そんな反応されると、襲いたくなるじゃん。」



< 203 / 467 >

この作品をシェア

pagetop