ふたりだけの特別な絆
「お、お出かけにしますっ…。」
そう…
二人での外出。
一日中…家の中で二人っきりでいるよりも、外に出かける方が安全…。
なんとなく、そう思ったのが決め手だ。
「了解!それじゃあ、日曜日は陽菜へのお礼を兼ねたデートで正式に決定だな。」
「で、デート!?」
思いもよらぬ言葉に、私はキョトンと目を丸くした。
「あの…、食事をしに出かけるだけ…ですよね?」
「二人で一緒に出かけるわけだし、デートみたいなもんだろ?さてと、俺は夕飯の準備をしてくるからな。」
顎に添えていた手を離して、私の頭にポンと手をのせた悠哉さんは、満足そうに微笑んだ。
「日曜日、陽菜を…いっぱいドキドキさせてやるよ。」
ちょっ、ちょっと…
なんなのよ、今のは…。
その言葉だけでも、変にドキッと胸が高鳴っちゃったじゃない…。
ご機嫌な様子でキッチンへと入って行く悠哉さんを、ジッと見つめてしまった。
結局…最初に誘われたとおり、一緒に出かけることになるなんて…
私…
悠哉さんの思惑に見事に引っ掛かっちゃった気がするなぁ…。