ふたりだけの特別な絆
ドキドキ日和
ついに、やってきてしまった日曜日。
私は悠哉さんに連れられて、ちょっと遠出のお出かけに繰り出した。
「陽菜、着いたよ。」
「ん…、は…はい。」
車に乗ること約1時間半。
いつの間にか眠ってしまっていた私は、悠哉さんの声で起きると、目を擦りながらキョロキョロと周りを見渡した。
「もう着いたんですね…。」
「陽菜は爆睡してたからな…。あっという間に感じるのも無理ないよ。」
「爆睡!?私…そんなに眠ってましたか?」
「ああ。気持ち良さそうに寝てた。よく寝るよなぁ、陽菜。」
「車に揺られるうちに眠くなったんですから、仕方ないじゃないですか!」
ハハハ…と笑う悠哉さんに、私は口を尖らせた。
でも、実は…
眠ってしまったのは、それだけが理由じゃない…。
本当に眠かったんだ…。
だって昨日の夜…
お出かけのことを意識し始めたら、妙にドキドキして目が冴えちゃったんだもん。
眠りたくても、なかなか眠れなかったんだよね…。