ふたりだけの特別な絆
「あんまり大声出すと、周りから注目を浴びることになるけど、いいのか?」
それは…困る。
注目されるなんて、恥ずかしすぎるもん…!
フルフルと小さく首を振ると、悠哉さんは唇から指を離してフッと笑った。
「可愛いヤツ。」
ドクンッ…
何、この感じ…。
体中から湯気が出てきそうなほど熱くなってきちゃった…。
触れられた唇、溶けそう…。
自分の指で唇をツンツンと突いていると、悠哉さんはメニューを広げた
「陽菜、何食べる?」
そ、そっか。
レストランに入ったんだから、何を食べるか決めなきゃね…。
そう思って、メニューを見始めたけれど、悠哉さんの視線が気になって仕方がない私。
ゆっくりとメニューを見る余裕がなくて、パッと目に入った日替わりのランチセットを慌てて指差すと…
「俺も、それ食べたいと思ってた。気が合うじゃん。」
笑顔の悠哉さんは、早速…二人分のランチセットを注文。
私はといえば…
優しくて甘い雰囲気に、パニック寸前だ。