ふたりだけの特別な絆
重症…としか言い様がない。
悠哉さんから、免疫力を上げるためのレッスンを何度も受けてるというのに、尚もまだ…色んな場面でドキドキしちゃうなんて…。
ここまで男の人に慣れてない私って…珍しいのかもしれないなぁ…。
私は周りをグルリと見回した。
店内や窓の外。
あちこちで楽しそうに話しているカップルの姿が目に映った。
私みたいに、男の人と一緒にいるだけでアタフタしている女の子は見当たらないや…。
なんか浮いてるよね、私。
視線を落として俯くと、頭に大きくて温かいものがのせられた。
悠哉さんの手だ…。
ビックリして顔を上げると、穏やかな眼差しで見つめられてしまった。
「陽菜、今日は俺から視線逸らしてばかりだな…。いつも家では、もっと見てくれるのに。」
「そ、そうでしたっけ?大して変わらないと思いますけど…。」
小声で答えると、悠哉さんは頭にのせていた手を離して、私のおでこをツンと軽く突いた。
「なんか、急に浮かない顔になったじゃん…。どうした?」
「えっと……」
私はソワソワしながら窓の外に目を向けた。