ふたりだけの特別な絆
「陽菜、ちょっとお店にも入ってみないか?」
「お店…?」
「せっかくの機会だからさ。あっ!とりあえず、あの店に入ってみよっか!」
「…ひゃっ!!」
悠哉さんは、パッと目に入ったお店を指差したかと思うと、いきなり私の手をグイッと引く。
少し前のめりになった私の口からは、なんとも間の抜けた声が飛び出してしまった。
いきなり提案した上に、それを即座に行動に移すなんて…
さすが悠哉さん。
見事なほどの強引っぷり…。
突発的すぎる行動に、思わず苦笑いを浮かべてしまった。