ふたりだけの特別な絆

「えっ…?」


声の聞こえてきた方に振り向く。


すると、すぐ傍のテーブル席に座っていた二人の男の子が目に映った。


年は私と同じぐらいかな…?


二人とも顔立ちが整っていて、一人は茶髪、もう一人は金髪の男の子だ。


こちらを見ながら、爽やかな笑顔で手を振っている二人に、私は少し首を傾げた。



「君、この辺に住んでる子?」


いきなり金髪の男の子から飛んできた質問。


私は咄嗟にフルフルと首を振った。


「そうだろうと思った。こんなに可愛い子がこの近くに住んでたら、とっくに俺らも知ってるはずだもんな。」


「そうだよな〜。俺、かなりタイプかも。」


「俺も。」


二人からジッと見つめられた私は、戸惑ってしまった。


この人たち、何?
なんだか、よく分からない会話してるんですけど…。


頭の周りにはハテナマークがポンポンと浮かぶ。


「あ、あの…失礼します。」


早く席に戻ろうとして、背を向けて歩き出した瞬間…


後ろから手首をパシッと掴まれた。



< 254 / 467 >

この作品をシェア

pagetop