ふたりだけの特別な絆

「え〜っ、そんなに急がなくたっていいじゃん。」


「きゃっ!」


グイッと手を引っ張られた反動で、また男の子たちの方に体を向けさせられてしまった。


「こうやって会ったのも何かの縁だし、俺らと一緒に遊ばない?」


「そうだよ。もっと楽しい場所知ってるから、この店を出て、そっちに行こ?」

男の子たちはテーブル席を離れて、私を囲むようにして立った。


「いえ…結構です…。」


二人をキョロキョロと見ながら断ったものの…


「いいじゃん。せっかくだから楽しもうよ。」


「そうそう!絶対に楽しいから!」


私の断りは聞く耳もたず。


嫌だと言わんばかりに、フルフルと首を振っても、全く効果が無い。



どっ、どうしよう…。


このままじゃ、この人たちのペースにのせられちゃうよ…。


「ほら、行こう?」


金髪の男の子が、私の肩にスッと手を回した時だった。





「お前ら、何やってんの?」



< 255 / 467 >

この作品をシェア

pagetop