ふたりだけの特別な絆
いきなり飛んできた低い声。
男の子たちの視線を辿るように私も後ろに顔を向けた。
「ゆ、悠哉さん…。」
そう…
視線の先に映っているのは、男の子たちを睨みつけている悠哉さんだった。
「なんだよ、あんた。急に口出しすんなよ。」
「そこ、どいてくんない?邪魔なんだけど。」
不満たっぷりの表情で睨み返す男の子たちに取り合うことなく、悠哉さんは私の直ぐ傍までやって来た。
「あのさ、俺の大切な女に気安く声掛けるの止めてくんない?それと……」
悠哉さんは私の肩に視線を向けると、そこにのせられていた男の子の手を掴んで肩から引き剥がした。
「勝手に触るな。」
怒りが含まれた低い声。
男の子たちに向けられた言葉とはいえ、思わずビクッと体が震えてしまった。
こんなに怒ってる悠哉さん、初めて見た…。