ふたりだけの特別な絆

男の子たち、どこかに行ってくれて良かった…。


ホッと胸を撫で下ろすと、悠哉さんが私と同じ視線になるように背を屈めた。



「陽菜、大丈夫だったか?」


心配そうな声。
優しい眼差し。


今の今まで、男の子たちに向けていた鋭い視線やビックリするほどの低い声が嘘のように和らいでいた。


「あっ、はい…。大丈夫…です…。」


「本当か?無理して“大丈夫”って言ってねぇよな?」


不安げな表情の悠哉さんは、私に顔をググッと近づけた。


「はい…。いきなり声掛けられたので驚きましたけど、悠哉さんが来てくれたから…大丈夫です。ありがとうございました…。」


今は…本当に無理とかしてるわけじゃなくて…


穏やかな安心感に包まれてるんだよね…私。


「そっか…。それなら良かった…。」


フワッと悠哉さんの表情が綻ぶ。


ととも温かみのある笑顔に胸が高鳴るのを感じた。


私のこと…
すごく心配してくれてるんだ…。


なんだか…


嬉しい…。



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