ふたりだけの特別な絆
「よし、席に戻るか!そろそろ注文した飲み物も来てるだろうし…。」
私の手を握りながら、悠哉さんはゆっくりと歩き出した。
「あ、あの…悠哉さん。」
「ん?」
「どうして…私のところに来てくれたんですか…?」
ちょっとした疑問だったんだ…。
だって、私が男の子たちに声を掛けられていた場所からは、悠哉さんが座っている席は見えないんだもん。
つまり、悠哉さんも私の姿は見えなかったはず。
それなのに、どうして来てくれたのかな…って思ったんだよね…。
「それは…、なんか嫌な予感がしたからだよ。」
「よ、予感!?」
「ああ。陽菜に危険が迫ってるんじゃないか…っていう予感。」
「そ、そうなんですか…。」
思わぬ答えにビックリしてしまった。
危険…だなんて大げさな気もするけど…
そのおかげで私は助けられたんだよね…。
本当に良かった…。