ふたりだけの特別な絆
「とにかく、状況を整理させて欲しいんだけど。」
そう言うと、男の人は私の体を抱きかかえた。
「きゃっ!やだっ…!何するのよ!!」
「派手に転んだから、痛くて立てねぇかと思ってさ。」
「そんなに派手じゃなかったもん!そ、それに…さほど痛くないから一人で立てるってば!」
ジタバタと足を動かして抵抗したけれど、男の人はフッと笑いながら、私に構うことなく歩き始めた。
「ど、どこ行くの!?」
「リビング。お前に聞きたいことがあるから。」
聞きたいことって、なんなの!?
まさか、貴重品の場所とか聞き出そうとする気なんじゃ…。
ザワザワと不安な気持ちが支配する中、私は男の人によって、リビングへと連れて行かれてしまった。